加藤
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泉酒造さんが、「千利休」という銘酒を出してくれました。堺は酒処で、95も蔵があった。戦後ゼロになりました。
戦後、工業都市化が進み、地下水汲み上げなどもひびいたようですね。
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竹山
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千利休と言えば、ビッグイヤーがもうすぐやってきます。2022年に利休生誕500年を迎えるんです。
先日、これを先取りする意味で大河ドラマをお願いしようとNHKの会長を訪ねました。私どもと、商工会議所会頭、観光ボランティア協会理事長や議会の議長も。
もちろん、この記念すべき年に向けて、お茶の三千家の皆さんとも連携したいと思っています。また、独自にも堺の地からどう発信してゆくべきかと言うことにも、取り組んでまいります。
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佐藤 |
今は観光ブームですから、お茶を主軸にして国際的にも堺にたくさんの人が集まるといいですね。
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竹山 |
現在、利晶の杜にもたくさんの外国の方たちが来ていただいています。中国から伝わったお茶が日本で茶道として大成し、それに中国の人たちが触れて帰っていかれるのは、非常に意義深いことですね。
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佐藤 |
茶道も柔道も剣道も日本人は「道」にしてしまいますからね。「道」というのは観念や精神のことです。けれど、それが日本人の良さですよ。
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竹山 |
そういう意味では、百舌鳥・古市古墳群も、1600年我々が護ってきた遺産を世界の人たちに見てもらうにしても、単に観光ではなくて、歴史・文化の精神をわかってもらうことを大切にしたいですね。
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佐藤 |
世界遺産への指定に、重ねて努力しているが、ユネスコの担当者にとっては、アジアの一端の日本の大阪の歴史など関心が薄い。
もしエジプトのクフ王と、日本の仁徳天皇との両古墳に世界的な友好関係をもたせることができたら、仁徳天皇への認識が深まり、百舌鳥・古市の世界遺産認定も早まるのではないですか。
両国の地域についても歩み寄りをつくれば、クフ王から仁徳天皇への握手が進み、世界遺産への可能性が高まると思います。
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竹山 |
先日、中国の連雲港市を訪ねる機会がありました。そのとき、連雲港市の項市長に百舌鳥・古市古墳群をアピールしてきたんです。
中国の文化が日本に来て、日本でアレンジして古墳文化にもなったのだという歴史・文化を理解してくれました。
さきの10月にも、登録の審査をするイコモスの委員を務めておられる専門家を会議にお招きしてお話をうかがいました。そのあたりも十分に参考にさせて頂いて、3月末には新たな推薦書原案を出します。
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加藤 |
そうですね、堺は古代だけでなく、近代に入っても素晴らしい歴史を持っています。近年発展の著しい堺の現代史を「21世紀の堺市史」としてぜひ制作してもらいたいと思います。
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