次へ

ベトナム総領事が
表敬訪問

ヴー・トゥアン・ハイ総領事(右)と加藤均理事長(左)
ヴー・トゥアン・ハイ総領事(右)と加藤均理事長(左)

 在大阪ベトナム総領事館のヴー・トゥアン・ハイ新総領事が日越堺友好協会を訪問、着任の挨拶を行った。今年、両国は国交樹立45周年を迎える。さらに総領事館が堺に移転して10周年。それらを記念したイベントの開催などさらなる交流推進について話しあった。
 ハイ総領事は外務省在外ベトナム人国家委員会コミュニケーション文化局長、科学技術協力局長、在ベルギーベトナム社会主義共和国大使館公使参事官・首席公使、外務省文化ユネスコ局副局長などを歴任、昨年総領事に着任した。


晴れ着で初詣

ベトナム外務省 地方対外局長

着物で初詣に出かけた訪問団
着物で初詣に出かけた訪問団

 ベトナム社会主義共和国 外務省地方対外局のグエン・ホアン・ロン局長と、10年前、在大阪ベトナム総領事館の堺移転時に領事を務めていた同局のグエン・ドゥク・ミン国際連携推進課長が1月5日に家族とともに来日、堺を訪れ特定非営利活動法人 日越堺友好協会の加藤均理事長を訪問した。
9日には訪問団は新年の日本をより体感するため着物の着付けを体験した。ロン局長の長女グエン・ヴァン・リンさん(15歳)、次女グエン・ウィ・リンさん(14歳)とミン課長の長女グエン・ツー・ホアさん(14歳)が艶やかな振袖を、ロン局長、ミン課長は紋付袴を着て開口神社で初詣、一年の幸せを祈った。
初めて着物を着たリンさんは「少し窮屈だけど、夢だった綺麗な着物を着れてとても嬉しく思います」と感想を話し「日本の方々は親切で温かく接してくれて感謝しています」と加えた。


ビンディン省副知事

堺を訪問

堺市を訪問したトラン・チャウ副知事(左)
堺市を訪問したトラン・チャウ副知事(左)

 ベトナム社会主義共和国ビンディン省のトラン・チャウ副知事が、政治学博士加藤均 日越堺友好協会理事長の誕生祝賀会出席及び日本企業の視察のため1月14日来日した。
 17日、堺市の竹山修身市長を加藤均理事長とともに表敬訪問した。チャウ副知事は「堺市と日越堺友好協会のビンディン省に対する様々な応援に感謝しています。今回日本で勉強したことを省の発展に活用したい」と述べ、竹山市長は「省と堺市、友好協会が一緒になって、今後もさらなる交流に取り組みたい」と答えた。
 その後、副知事はベトナム総領事館を訪れ、総領事を表敬、堺における交流、協力関係の推進などについて意見交換を行った。


中国軍艦には相互主義で対応しよう

元海上自衛隊呉地方総監
金沢工業大学虎ノ門大学院 教授

伊 藤 俊 幸

 先月中国潜水艦が、全没航行のまま尖閣諸島周辺の接続水域に入りました。本来自由航行が認められる接続水域ですが、日本政府は抗議をしました。
 今回の事案は、一昨年六月に中国海軍フリゲート艦が尖閣接続水域に入り、その後情報収集艦が領海侵入するという事案以来でしたが、この一連の中国軍艦の動きは、まるで日本に対し、「航行の自由というが、領海や接続水域で外国軍艦にうろうろされるのはいやだろう。」といわんばかりの動きということができます。ある意味西側が主張する「航行の自由」に対する挑発、意趣返しとみることができるのです。
 これに対する抗議は、言い方次第では、天に唾することになります。今回の日本政府の抗議も、「新たな形での一方的な現状変更で、事態の重大なエスカレーションだ」としており、接続水域での軍艦の法的地位には一切言及していません。またこれは、尖閣諸島の接続水域での活動に対して抗議したのであって、同様に通過した宮古島での行動は言及していないともとれます。このように日本政府による抗議は一見ダブルスタンダード(二重基準)に見えなくもないのです。
 今や尖閣諸島は中国の沿岸警備隊が常時遊弋し、領海侵犯さえしています。これは「この家は自分のもの」と主張する他人が、家の前の道を頻繁に徘徊し、時々庭にも入ってくる状態といえます。他人が公道を歩くことは違法ではありませんが、この徘徊者がついに武器を持って(軍艦が)公道を歩きだし、いずれは武器を持ったまま庭に入ってくるかもしれない。こう考えると、潜水艦が全没のまま尖閣諸島接続水域を航行したことを黙って見過ごすことはできないのです。
 では、どうすればよいのでしょうか。それは、「相互主義」で対応することでしょう。相互主義とは、「二国間で、相手国内で認められた権利を、自国内でも認める」考え方です。つまり日本政府も中国軍艦に対しては、領海内では「事前許可」を、接続水域・排他的経済水域では「事前通告」を求めるのです。もちろん中国以外の国に対しては何もする必要はありません。