令和元年11月18日・20日・21日の3日間、フランス・パリのバスティーユ広場のすぐ近くにあるキッチンスタジオを借りて、堺打刃物と堺の食品の展示販売会を堺市内の刃物業者3社と堺の食品の業者1社で開催した。
このプログラムは、堺市内の刃物や食品関係の事業者14社と堺市、公益財団法人堺市産業振興センター、堺商工会議所で構成する堺食産品海外セールス実行委員会が主催した。
昨年のフランスで行われた世界最大規模の食展示会シアルへの出展に引き続き、二度目のフランスでの開催になる。徐々に堺市内の刃物事業者と現地のキッチン雑貨店や包丁専門店との関係性もうまく築けている一方、最終ユーザーであるシェフに向けての発信は引き続き行っていく必要があると感じられた。今回の展示販売会では、来場者にも、堺の包丁を手に取って、食材を切ってもらったが、その切れ味に驚き、その場で購入される来場者も多くいた。また、事業者も目の前で使用者の意見を聞くことができるため、欧州の市場に合った商品づくりのヒントを得ることができたという。
今回の商談会期間中に、料理学校で堺の刃物の特徴と研ぎ方の講義を約80名の講師と生徒の前で行った。堺の刃物の問屋さんによる片刃と両刃の違いや和包丁の種類についての説明や堺打刃物の伝統工芸士の伊野英樹氏による包丁の研ぎ実演は、初めて見る生徒にとっては、とても新鮮だったようで、研ぎや砥石に関する質問が飛び交っていた。
将来のシェフである生徒たちに、私たちの道具を大事にする心をご理解頂き、堺の刃物を長く愛用してほしいと願う。堺の刃物や食品がフランスを始め欧州全体に広められるよう、今後もこのような取組を続けていく。 |