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堺と世界をつなぐ国際交流

加藤
 それから、国際交流のことで言えば、今年度はコロナの関係で中止になりましたが、民間大使の事業というのは、もう20年ぐらい前、私がインドネシアの大学生を連れて1回目を実施しました。それが、だんだん広がって、今は7カ国来ています。
 そういうことをやっていると、どんな効果があるかというと、さっき言った民間同士の理解ということで、インドネシアの台風があったときに、小学校の子どもたちが誰も何も言わないのに、寄附を集めて、僕と一緒に領事館に届けました。
 民間大使の子たちも日本に来たときにはホームステイ先に寄っているようで、国際交流は国際平和、国際理解を進めるうえで必要だと思います。
永藤  国際交流は、堺にとってすごく大事だと思っているんですね。国際貿易都市で発展した堺ですから、国際感覚を身につけることで、多様性であったり、人を思いやる気持ちというのも、より身につけられるかなと思っています。
 堺にも今、外国人の居住者というのはたくさんいらっしゃいまして、ベトナム人の方も今、多いですよね。ですから、様々な面で国際交流できる方法を考えていきたいと思いますし、今まで行ってきた事業の経験を生かしながら、また新しい取組もやっていきたいと思いますので、ぜひ応援をしていただければと思います。

国際感覚あふれる職員の育成

加藤   私は、市の職員の国際感覚の醸成、グローバル化が必要だと考えています。職員も英語で日常会話ぐらい話せた方がいい。英語のネイティブにボランティアで協力してもらって、そういう教育をしていただくとか。
永藤 おっしゃるとおりですね。
加藤  今、堺にはベトナム人だけでも3145人住んでいるんですね。全部で、外国人が1万5000人ぐらい堺に住んでらっしゃる。学校へ行っても、授業が分からない子がたくさんいる。そのお手伝いをしていますけれども、ぜひ職員にも。
永藤  私も国際関係の担当者には、英語プラス、例えばベトナム語であったり、中国語であったりを話せてほしいです。まずは英語が共通語となる部分が多くありますので、ぜひ身につけてほしいですね。職員の国際化も必要です。
 まずは、今、国際交流をしている姉妹・友好都市と、きちんと連携を進めていきたいと思っています。
 今まで、1年に1回、行ったり来たりというのがありましたけれども、バークレー、ウェリントン、連雲港、そしてダナン、それぞれもっと密に話もできると思います。今回、コロナ禍で移動ができなくなりましたが、例えばそういうときでも、オンラインで意思疎通ができたり、様々工夫ができると思いますので、頻度を多く、内容を濃くできたらと思っています。
 そうすることで、私もそうですし、職員も、市民の皆さんも、堺と関わりがある他国のことを詳しく知りたいと思ったり、仲良くしたいという意識につながったりしますので。
加藤  お願いできれば、実は、河盛市長のときに、バークレーと姉妹都市になった。たしか昭和42年だったと記憶しております。子どもたちの交流をやったりなんかして。私は、今、お話の中で、できれば向こうから職員を1人受け入れる、こちらからも送る。それも短期間ではなく、1年とか2年。それで、行政を勉強してくる。向こうからの人は日本の行政を勉強していくというようなことを提唱したがなかなかうまくいきませんでした。我堂市長時代に、バークレーから助役と秘書課長を6か月ぐらい来てもらってこっちに滞在して、勉強してもらったということはあるんです。だけど、それも続きませんでね。ぜひ今の市長のお考え、すばらしいですから検討いただきたい。
 この間、泉佐野市長が来られて、ぜひベトナムと姉妹都市をと。私が関係して、政府委員をやっているビンディン省で引き受けてあげると言っていただきました。泉佐野は積極的で、すぐいろいろな協定をしまして、次長級を1人、派遣するというので準備をしていましたが、コロナの影響で、今、延期になってしまったんですけれども。そのように積極的に、現地の情報を取って、経済面や教育面やいろんな面で交流を進めています。堺でもぜひ、頑張っていただければと思います。
加藤均 日越堺友好協会理事長
加藤均 日越堺友好協会理事長

堺の街を
緑広がる公園のある街に

永藤  国内市町村との人事交流というのはあるんですけれども、国外というのは私も聞いたことがありませんので。今、どういう形でつながりがあって、どういうことができるかというのは、ぜひ検討したいですね。
加藤  堺の大浜は、昔は水族館あり、歌劇場あり、いろんなものがあそこにありました。市民の生活にとって欠かせない公園。三角地の活用について、私が提案するのは、今度新しく大浜体育館ができます。全国からお客さんが来る。さあ、お昼を食べるところがありません、食べるものだけでなく、何か公園の中でちゃんとというまちができるように。市長のお考えをお伺いしたい。
永藤  昔の大浜は、関西一のアーバンリゾートということで、潮湯もありましたし、歌劇団もありました。あと美しい砂浜もあった。ですから、そこを、今、生かしきれていると思えませんので、大浜公園が歴史をきちんと継承しながら、未来にもつながる公園にしたいと思っています。
加藤  やっぱり、市民はもちろん市外からも公園を見に来るようなものにしていっていただければ思います。

大平  私も京都の勤め先で、堺のことを話しますと、堺へ行きたいと何人もの先生が来てくださっているんですけれども、どうぞ来てください、ここを見てくださいっていうところがもっと増えたら嬉しいなと思います。
お話しは尽きませんが、2021年、今年の市長の抱負をお伺いしたいのですが、いかがでしょうか。
永藤  まずは、やはり新型コロナウイルス感染症の世界的な流行、今年も恐らく、しばらくこの不安な状況は続くのではないかと思っています。
まずは感染症の対策を徹底したいと考えています。そして、市民の皆さんが安心して暮らせるように、商売をされている皆さんには安心して商売をしていただけるように、行政としても力を尽くしたい。
そして、それだけではなくて、将来に向かって希望が持てる堺でありたいと思っていますので、今年策定します基本計画をはじめとして、様々な夢のあるビジョンを描いて、市民の皆さんの共感を得ながら、ぜひ夢のある、希望のある堺を一緒につくっていきたいと思います。
大平睦美氏
大平睦美氏

国内外で
堺の街をアピールしたい

大平  少し、その計画を教えてください。
永藤  私の公約でもあるんですが、堺駅と堺東駅の間の東西交通。来年度の上半期には、どういう形で整備するのかをお示ししたいと考えています。
 これまで、ご存知のとおり、なかなか堺は、南北の鉄道はあるけれども、東西が少し弱いと言われていましたので、ぜひ、夢のある乗り物で未来をイメージしていただきたいと思います。
 コロナの影響がありますが、来年度の上半期にはお示しできるように頑張ります。

街も人もつながる
堺をめざして

大平  私が住んでいる場所は堺駅に近いので、堺東までつながったらすごく嬉しいと思います。今、勤めている大学が京都にありますけれども、京都でも堺というと、とても魅力のある街だというふうに言われておりまして、京都もお茶やお菓子はありますけれども、堺から持っていきますと、ああ、堺のお菓子ですかっていって喜んでいただけます。
 堺をもっとコマーシャルし、もっといいところがあるんだよと歴史を生かした広告といいますか、今は、国外へは難しいですけれども、国内で堺の存在を示していただきたいなというふうに思います。
大平  東西交通のお話をお聞かせいただきました。交通の計画で街がつながる。街がつながると人もつながる。いろんなことがつながる年になるといいですね。
加藤  市長、ぜひ20年は市長職を頑張ってください。
永藤  まず、任期の4年間、全力で頑張ります。市民の皆さんに夢を持っていただけるように。そして、市民の皆さんと思いをつなげながら、市政運営を進めていきたいと思います。
大平  今日はどうもありがとうございました。
永藤  ありがとうございました。