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テトのつどい2022
「Heal The World
~コロナ収束を願って~」

ベトナム獅子舞が会場を練り歩き、新年を祝った
ベトナム獅子舞が会場を練り歩き、新年を祝った
伝統演舞も披露された
伝統演舞も披露された

 2月6日、「YORO BASE(大阪市浪速区)」において、一般社団法人大阪ベトナム友好協会主催の下、「テトのつどい2022」が開催された。会場には、日越堺友好協会や日本ベトナム友好協会西日本支部、在日本ベトナム仏教会など在阪ベトナム関係者や在日ベトナム人留学生らなど約100人が訪れ新年の訪れを祝いあった。
 同協会主催によるテトが開催されたのは、コロナ禍の影響もあり3年振り。「Heal The World~コロナ収束を願って~」というテーマを掲げ、コロナ禍の影響で旧正月に故郷へ帰国できないベトナム人らが少しでも日本人と共に正月気分を味わうことができればとの想いによって開催に至った。
 ステージでは、ベトナム獅子舞による演舞のほか、ホーチミン市国立ボンセン歌舞団出身者らによる本格的なベトナム舞踊、バンドグループによる演奏などが行われ、また、ゼリーに花の模様を描いたりといった3Dフルーツカービングの無料体験会も併せて実施された。
 同協会会長の仲山典男氏は「まずは新年の祝いを皆様で行えたことに感謝いたします。コロナの影響により予定内容が前日に差替わったり、少しでも疑いのあるスタッフの参加を控えさせていただいた影響などから、スムーズな運営が難しく、皆様に十分にお楽しめいただけなかったところもあったかと思います。状況が落ち着いた際には、より多くの方が気軽に参加できるよう、一層の準備をしていきたいと考えております」と述べた。


テト、春節、旧正月

 日本における正月は1月1日である一方、旧正月とは太陰暦を基準とした新年のことである。このため、年によって新年の日付が異なり2022年は2月1日となっている。日本人にとっては、あまり馴染みのない文化であるが、東南アジア圏においてはむしろメジャーなものであり、中国をはじめとしてベトナムやマレーシア、韓国などでは旧正月がメインとして祝祭行事が行われる。国によって呼称は異なるものの共通点は多い。例えばベトナムでは「テト」、中国においては「春節」と呼べれる旧正月。祝祭行事においては、必ずといっていいほど獅子舞による演舞が行われたり、ベトナムでは「バイン・チュン」と呼ばれる餅を笹に巻いた料理、中国では「年糕(ニェンガオ)」と呼ばれる餅料理が振る舞われる。
 大阪においてもこれらは例年開催されていたものだが、コロナ禍の影響により中止となっているイベントも多い。中でも大きなイベントである中国の春節祭は3月に延期となっており、現状での開催の可否がどうなるかといったところである。コロナ禍の情勢が落ち着いた折には、一度イベントに足を運んでみるのはいかがだろうか。


「日露関係発展の鍵は友好交流」
第179回CS元気活力塾

講演を行う在大阪ロシア総領事館総領事のテルスキフ・アレクサンダー氏
講演を行う在大阪ロシア総領事館総領事のテルスキフ・アレクサンダー氏
 1月26日、道頓堀ホテル(大阪市中央区)に在阪企業関係者らなどが出席し、株式会社カナオカ機材主催の第179回CS元気活力塾が開催された。開会挨拶は同社会長の金岡重雄氏が務め、在大阪ロシア総領事館総領事のテルスキフ・アレクサンダー氏が「近代世界におけるロシアと日露関係発展の見通し」と題して講演を行った。総領事は講演の中で「日露間には歴史的な問題も多いが、明るい将来に向かう解決策を模索していきたい。そのためには友好関係の発展が鍵となるだろう。ロシアが得意とするエネルギー分野やITテクノロジーなど貿易・経済関係を優先として、観光や教育、科学など様々な分野での日露関係の深化を目指していきたい。まずは、両国間の交流レベル、相互理解、相互信頼のレベルを上げることが第一。日露両国の明るい将来が実現できることを期待している」などと述べた。

社説
もっと堂々と自己主張すべき日本

元海上自衛隊呉地方総監
金沢工業大学虎ノ門大学院 教授

伊 藤 俊 幸

 先月八日、衆院本会議において「ウクライナをめぐる憂慮すべき状況の改善を求める決議案」が採択されました。しかし「ロシア」を名指しで非難することを避けたことはご存じのとおりです。対中非難決議の際も、「中国」を名指しせず、公明党により「人件被害」や「非難」の文言が削除されました。
 どうも今の日本の国会は、中国・ロシアという「強権・独裁」国家に対して、正しいことが言えない状況にあるといわざるを得ません。そもそも日本政府ではなく、国会による決議なのですから、日本国民の代表たる政治家として、世論を代表して堂々と議論し、決議すれば良いだけのことだったのです。
 日本人は、言葉以外の意味に重きを置く「ハイコンテクスト文化」の代表格として位置づけられています。しかしその結果、外国に対して、言葉による自己主張ができなくなっているのではないでしょうか。日本人同士の「あうんの呼吸」は、外国人には通用しません。
 また、配慮してあげれば何らかの見返りがあると考える「返報性の法則」を期待しても無駄だと思います。中国・ロシアは「力の信奉者」であり、日本の決議に「名指ししてくれなくてありがとう」と特別な配慮をするわけがありません。ロシア人にはその場を取り繕う「愛想笑い」という概念そのものがありません。
 今、欧州がウクライナに対するロシアの姿勢を強く非難し、大使館員を退避させ、軍隊を派遣したことで一触即発な情勢にあることはご承知のとおりです。しかしもし、欧米がロシアの好き勝手な行動を許してしまえば、それを観察している中国が台湾に対して、より強硬な姿勢をとるようになることは間違いありません。日本にとっても他人事ではないのです。
 今回の決議で名指しを避けた理由は、「北方領土問題があるからロシアには一定の融和策をとる必要がある。」「対中抑止が大事なので中ロにくさびを打ち込むためには強硬一辺倒ではだめだ」といったことなのかもしれません。
 しかし今回の決議は、ロシアに対峙するというよりも、今既にロシアに対峙している欧米諸国に対して、「日本人からの応援メッセージ」として示すことに、真の意義があったのだと私は思います。国会決議とは、日本が政府として公式に示すものではないのですから。