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堺市議会
議長 裏山正利氏
副議長 上村太一氏

議長
裏山正利氏
議長
裏山正利氏
副議長
上村太一氏
副議長
上村太一氏
 堺市議会は5月20日、第87代議長に裏山正利氏(公明党堺市議会議員団、当選5回、67歳)、第92代副議長に上村太一氏(大阪維新の会堺市議会議員団、当選3回、53歳)の就任を決定した。
 裏山氏は副議長、健康福祉委員長、市民人権委員長などを歴任した。
 上村氏は健康福祉委員長、文教副委員長、建設副委員長などを歴任した。

大阪ろうさい病院
看護週間行事

 大阪ろうさい病院(田内潤院長・堺市北区長曽根町1179―3)では、5月10日から13日まで「看護の日」を記念した看護週間行事が開催された。
 今年の看護協会のテーマは「いのち、暮らしを、守る人」。
 期間中、総合案内前において、パネル展示「看護職を選んでよかった『忘れられない看護エピソード』」、看護の取り組みをテーマにしたポスター展示などが行われた。=写真=
 行き交う多くの患者や家族などが「看護」に触れる機会となっていた。


第24回
路面電車まつり

 阪堺電気軌道株式会社は、沿線住民や利用機会のない方にも路面電車に親しんでいただくことを目的にした第24回「路面電車まつり」を開催する。
 会場では各鉄道・バス会社のオリジナルグッズ販売、タレント斉藤雪乃さん司会によるステージイベント、パンやお菓子など阪堺電車をモチーフにした商品・駅弁などの販売、忘れ物傘を中心とした忘れ物市、部品の販売(一部オークション形式)、初開催となる阪堺電車をモチーフにした応募作品絵画展など鉄道好きにはたまらない企画がいっぱい。
6月11日㈯
9時30分~15時30分
阪堺電気鉄道 あびこ道車庫(阪堺線 あびこ道駅前)
※会場内の混雑状況により入場制限の場合あり
問合せは同社業務部(06―6671―3080)まで


夏季特別展
 「技と心を極める
  ―帝室技芸員の作家たち―」
小林美術館

 2016年にオープンし、日本画を身近に鑑賞できる美術館として地域に親しまれている小林美術館では、6月17日㈮から9月11日㈰まで、夏季特別展「技と心を極める―帝室技芸員の作家たち―」を開催される。
 「帝室技芸員」とは、皇室によって優れた美術工芸家を顕彰・保護する制度で、明治23年に発足した。明治維新以降、軽んじられ忘れ去られていた日本の伝統美術・工芸の保護復興に寄与したとされる帝室技芸員制度は、当時の美術界において最高の栄誉とされていた。
 本展では、文化勲章の前身とも言える帝室技芸員制度にスポットを当て、当時のトップランナーたちの作品の魅力にふれることができる。
同時開催 季節展「四季の万華鏡―夏」
 折々の時節柄にふさわしい作品を多数展示。またピックアップアーティストと題し、現在活躍中の作家の作品を展示される。
小林美術館
高石市羽衣2丁目2番30号(南海本線羽衣駅・JR東羽衣駅より北西へ徒歩約4分、阪堺電車浜寺駅前駅より南西へ徒歩約8分)
開館 10時~17時(入館受付は16時30分まで)
月曜休館(祝日の場合は翌平日)
入館料 大人1000円、高校・大学生600円、小・中学生300円
※10名以上の団体は2割引、着物の方は1割引
電話
072―262―2600
https://www.kobayashi-bijutsu.com


『堺の近代建築上映会』

 先月開催の懐かしい『想い出の堺とレトロ建築への旅』写真展に続いて堺のあまり知られていない明治・大正・昭和戦前の建築の紹介。6月11日11時~、堺市立東文化会館(北野田駅前、アミナス北野田3階)で。主催・明治建築研究会。
 『近代建築の幻燈上映会18』近代の学校建築の保存と解体の現状を見ながら現在の学校で見られない懐かしい建築を想い出します。6月18日11時~、堺市立東図書館(北野田駅前)で。講師は明治建築研究会代表 柴田正己氏。
 ともに参加自由、直接会場へ。


“利休屋敷跡と「ちくま」”
堺 町並み スケッチ(268)
野 村 亜紀子

静かな街
野 村 亜紀子
 阪堺電車「宿院」駅と「利晶の杜」との間道に、利休屋敷跡が有る。30年程前は空地に井戸が有るだけの誰も気付かない様子でしたが、今では井戸に屋根が付き整地されています。ただ、私が個人的に望んでいた茶室は建てられていませんでしたが。そこから数歩の所に有る蕎麦の「ちくま」は、古くからある堺の名店です。幼少の頃に訪れた思い出があり、開け放たれた窓が夏の日焼けの肌に心地良かったことと柔らかな麺と卵の入った汁が、外食の嬉しさと共に忘れられません。また、思い出といえば堺で個展をする度、友人同士で来られる京都の細見美術館館主の細見氏と社長業の方から、「ちくま」にお誘いを受け一日おきに行くのです。細見氏曰く、「蕎麦は最初、蕎麦粉に湯を入れ、それを固めて平たくして食していたが、食べ易いように細く切った所、つなぎが無く茹でることができず、蒸籠蒸しにしたのです。柔らかいが美味しい蕎麦です」と。多くの方々との交流を重ねてきましたが、ほとんどの方は鬼籍に入られ、思い出ばかりが残り、行く先々で寂しく思うのです。長く生きている実感です。

   書評 濱口和久
『国防/感染症/災害 リスク大国 日本』
(グッドブックス、令和4年4月)

 著者は元陸上自衛官で、地方自治体の防災・危機管理行政に携わった経験もあり、現在は拓殖大学防災教育研究センター長を務めている。本書〈はじめに〉では、今般の新型コロナを踏まえ、「日本の防災・危機管理体制は戦後長らく自然災害偏重型の体制が続いてきたが、いま、オールハザード型への転換が求められている」「われわれ国民が『安全』に対する負担を本気で考える時期に来ている」と問題提起する。
 東京・横浜地区が世界第1位で、評者が居住する大阪・神戸地区も第5位に入るという「自然災害リスクの高い都市ランキング」(616都市対象)の紹介は、多くの読者に危機意識をもたせるに十分であろう。「想定外」をなくすために「4つの災」(防災・減災・知災・備災)の取り組みを提唱する著者は、意外な例では、歴史上約30年間隔で噴火していたという富士山についての啓発不足を問題視している。
 行政区単位で作成されるハザードマップの落とし穴(第3章)、自主防災組織と消防団の連携(第4章)、予備自衛官等制度への民間企業の協力・理解の必要(第5章)、自衛隊病院の統廃合問題(第6章)の指摘などは、著書の現場での経歴の為せるところである。
 ただ、著者がより強く訴えかけたいのはむしろ、本書後半の国防関係の章であろう。「稲むらの火」で知られるようになった濱口梧陵も、実はオールハザード型危機管理の先駆者であるとし(第13章)、明治維新直後に昭和戦前期の国難を予言したかのような「支那経営論」を引用している。危機管理の専門家とはまさに国家の将来の危機も予知し、子孫の世代を守る警世家でもあると痛感させられる。我が国の存続を願うすべての日本人に、ご一読を請う。
日本経済大学准教授
 久野 潤