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在大阪ベトナム総領事

堺との連携強化に意欲

ソン新総領事(中央)と永藤市長(右)。左は日越堺友好協会の加藤敬大副理事長ソン新総領事(中央)と永藤市長(右)。左は日越堺友好協会の加藤敬大副理事長

 4月に着任した在大阪ベトナム社会主義共和国総領事館(堺区)のグェン・チュオン・ソン総領事が、認定特定非営利活動法人 日越堺友好協会の加藤敬大副理事長とともに4月23日、堺市役所を訪れ、永藤英機市長を表敬訪問した。
 会談でソン総領事は、堺市との関係強化に尽力したい意向を示し、これまでの堺市の協力を高く評価したうえで、市民レベルの文化交流や経済交流のさらなる拡大につなげたいと述べた。

堺打刃物を ベトナムへ発信

 永藤市長は、2019年のダナン市との友好都市提携をはじめ、堺市とベトナムとの関係が深まっていることに触れ、今後も交流を通じた相互理解を進め、行政と民間が連携して発展させる重要性を強調した。さらに、世界的に評価される堺産の料理包丁をベトナムでも積極的に発信し、料理人だけでなく一般家庭にも魅力を広げていきたいと語った。
 ソン総領事は、在日ベトナム大使館公使参事官、外務省北東アジア局次長、同省官房次長などを歴任し、4月に現職に着任した。


堺市議会

議長 長谷川俊英 氏
副議長 森田晃一 氏

議長 西田浩延氏議長
長谷川俊英氏

副議長 西川良平氏副議長
森田晃一氏

 堺市議会は5月15日、令和8年第3回市議会(定例会)本会議において、第91代議長に長谷川俊英氏(会派に属さない議員、当選10回、84歳)、第96代副議長に森田晃一氏(日本共産党堺市議会議員団、当選3回、48歳)を選出、就任を決定した。
 長谷川氏は健康福祉委員会委員長、指定都市問題対策特別委員会委員長、子どもと女性が輝く社会実現調査特別委員会委員長などを歴任した。
 森田氏は文教委員会副委員長、持続可能で魅力的なまちづくり調査特別委員会副委員長、人口減少対策調査特別委員会副委員長などを歴任した。


6月10日より修復後初公開

鉄炮鍛冶屋敷の青龍鉾(せいりゅうぼこ)人形

青龍鉾人形(修復前)青龍鉾人形(修復前)
青龍鉾人形(修復後)青龍鉾人形(修復後)

 令和6年3月に町家歴史館として開館した「鉄炮鍛冶屋敷」は、全国で唯一のこる江戸時代の鉄炮鍛冶の作業場兼住居である。2万点以上の膨大な歴史資料が伝えられており、同館にて展示・公開されている。(展示替あり)
 青龍鉾人形は、この鉄炮鍛冶屋敷に伝わったもので、江戸時代に菅原神社の祭礼で曳かれた祭礼鉾「青龍鉾」に付属し、文政7年(1824)に制作されたことが分かる大変貴重な文化財である。
 堺市の祭礼といえば、だんじりやふとん太鼓を思い浮かべる方が多いと思うが、江戸時代の堺、特に現在の「環濠エリア」では、京都・祇園祭の山鉾のような「祭礼鉾」が曳行されていた。
 堺市博物館には、堺南庄の氏神・開口神社の「大小路鉾」(古写真等を参考に復元)が常設展示されているが、堺北庄の氏神・菅原神社の八朔祭(旧暦八月一日に開催される祭り)においては、これまで祭礼鉾に関する資料は確認されていなかった。
 そのような状況の中で鉄炮鍛冶屋敷にて発見されたのが青龍鉾人形である。平成26年から実施した鉄炮鍛冶屋敷の資料調査では、この青龍鉾人形のほか、青龍鉾の本体と思われる部材、幕類、鉾頭(ほこがしら)が見つかっている。
 青龍鉾人形は、経年による損傷が著しかったため、令和6年度に保存修理のためのクラウドファンディングを実施し、令和6年度から約2年かけて、顔や手の欠けた部分を補い、傷みの激しかった衣装を当初の文様や色彩で復元新調した。
 今回、200年の時を経て、往年の姿によみがえった青龍鉾人形を6月10日より7月20日まで鉄炮鍛冶屋敷で公開する。会場では復元された衣装に着替えた青龍鉾人形のほか、保存修理過程の記録映像を上映し、文化財の修復の様子を詳しく知ることができる。
 
「鉄炮鍛冶屋敷の青龍鉾人形修復後初公開」公式ホームページ
https://www.city.sakai.lg.jp/kanko/rekishi/bunkazai/bunkazai/oshirase/seiryubokokoukai.html


社説

台湾を交渉材料にした大統領

海上自衛隊第41代呉地方総監
金沢工業大学虎ノ門大学院 教授
伊 藤 俊 幸

 トランプ米大統領が、台湾への「武器売却」について「中国次第だ」「交渉の切り札だ」と語ったことは、日本にとって重大な警鐘になりました。これは、米国がただちに台湾を見捨てるという意味ではありません。しかし、米国大統領が台湾の安全保障を中国との取引材料のように語ったことは、「最後は米国が守ってくれる」という日本の安全保障観に大きな不安を投げかけたのです。
 元来、米国には台湾を中国との取引材料にしないための歯止めがあります。レーガン政権以来の「六つの保証」です。そこでは、「台湾への武器売却について中国と事前協議しない」「武器売却の終了時期を決めない」「台湾に中国との交渉を迫らない」という考え方が示されてきました。つまり、台湾の防衛を米中の密室取引にしないことが、米国の台湾政策の重要な柱だったのです。
 ところが今回の発言は、その精神を揺るがしたのです。台湾側も強く反応し、頼清徳総統は、台湾は「犠牲にされることも、取引されることもない」と表明し、米国の「武器売却」は台湾関係法に基づく抑止力だと訴えました。台湾にとって米国による「武器売却」は、単なる兵器購入ではありません。中国による力の現状変更を防ぎ、台湾海峡の平和を保つための命綱なのです。
 この問題は、台湾だけの問題ではありません。台湾は中国海軍が太平洋へ自由に出るのを防ぐ第一列島線の要です。台湾が中国の強い影響下に入れば、沖縄、尖閣、与那国、石垣、宮古といった南西諸島は、中国軍と直接向き合う最前線になるのです。「台湾有事は日本有事」とは、政治的な掛け声ではなく、地図を見れば分かる現実なのです。
 重要なことは、高市政権がすでに動き始めていることです。高市首相は昨年十一月、「台湾有事は日本の存立危機事態になり得る」と国会で明言しました。今年二月には、主体的な防衛力の抜本的強化と「安保三文書の前倒し改定」を打ち出しました。米国の関与が不確実になる時代に、日本が自らの安全保障を設計し直す動きです。
 今回の発言が教えることは、「米国を信じるな」ではありません。「米国だけに頼るな」ということです。最前線にいるのは台湾だけではありません。日本自身もまた、備えと覚悟が問われているのです。