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アセアン諸国との相互理解と友好促進を目的に毎年開催されている「堺・アセアンウィーク2017」(同実行委員会主催)が10月2日から15日に市内各所で開催された。 インドネシア、ラオス、ミャンマー、フィリピン、タイ、ベトナムの6カ国による民間大使プログラムでは、各国で日本について学んでいる大学生が「民間大使」として市内の小学校を訪問、自国の文化や言葉、習慣を日本語で紹介した。 10月6日、タイのアユタヤ・ラチャパット大学人文社会学部日本語学科の学生2名が民間大使として、堺市立浜寺小学校(西区)を訪問した。訪れたのはパンヤーポンさん(20歳)とワラポーンさん(21歳)。特別授業でタイの遊びや歌、踊り、国旗、食文化等についてクイズ形式で紹介を行った。終了後2人は「これからも日本語の勉強をたくさんして、タイと日本のために頑張りたい」と抱負を語っていた。 |
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10月8日、堺市役所市民交流広場では、「堺・アセアン広場」として堺とアセアンの文化を体験するワークショップの開催や特産品の販売、参加国のエスニックフードの屋台での実演販売、子どもを対象にした各国の民族衣装の試着体験などが行われた。 その他、公募で集められた写真展、アセアン映画フェスタなども開催された。 |
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10大がんの最新の情報を2日間にわたって市民の皆さんに紹介する全国初のフォーラムが開催されます(大阪労災病院主催/堺市共催/堺市医師会共催)。サテライト会場では、口腔ケアについて、人工乳房、内視鏡に触れてみるなど、がんに関する色々な催しが行われます。 宛先・問い合わせ先 |
10月12日、民間大使12名及び教員6名が羽衣国際大学(西区)を訪問した。 |
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ベトナムの元残留日本兵の家族14人が「元残留日本兵の御家族の日本訪問を支援する会」(小松みゆき会長)のコーディネートのもと10月18日に来日した。東京、静岡、京都、奈良などを訪問、21日には堺を訪れ、大起水産海鮮レストラン(北区)で「歓迎会」が開催された。 主催者として日越堺友好協会の加藤均理事長は「これからは皆さんを兄弟のように思い、お手伝いを続けていきたいと思います。辛いこと、困ったことがあれば 私を訪ねてください。どんなことでも精一杯努力します」と挨拶を行った。 ベトナム総領事館、チャン・ドゥック・ビン総領事は「家族の皆さんのふるさとや家族を想う強い気持ちに大変感動しました。今回を機に両国の友好関係が深まることを願っております」と祝辞を述べた。 訪日した家族を代表してカオ・タイン・トゥオン氏は「父が生まれ育った街を訪れて、お墓に線香を捧げる事ができたことをうれしく思います。皆さんのおかげで60年間願い続けてきた夢が叶いました。心から感謝したい」と喜びの言葉を話した。今回の訪日で家族の情報やお墓も見つかった家族もあった。 |
悠紀という名前(3) |
(前回からの続き)或る日、教練の授業が終わりました。その日は最終時間でしたので、皆、それぞれ、帰宅の為、三三五五、教室を離れました。然しその日は、私は、さく杖で叩かれた手から出血が止まらず、手を抑え、下を向き、腰を降ろし、じっとしていました。時間が経ったのでしょうか、校庭と廊下の接する隅で更に殴られた頬の痛みに堪えて動く事が出来ませんでした。すると、後ろから、小さな声で、肩を少し叩き、早う帰りなさい、又、小声で一寸でも早う帰りなさい、と云われました。本来なら、自分は、すぐに立ち敬礼するのが規則ですが、何故か、その気力を無くし黙って、やり過ごしてしまいました。未だに、どの先生であったのか知る由もありません。家に帰り母に手を見せ、オキシフルで消毒して、手当をしてもらいました。又奥歯が虫歯で、治療していましたがぐらぐらと動く様になりました。 然し悲しい現実を受け止めながら、気力をふりしぼっての通学を続けました。 或る日、雨天の為、教練が出来ませんので教室で授業がありました。何時もの様に点呼がありました。「ハイ、近藤悠紀(ゆき)と申します」と、教官は「何、もう一辺言え」と言われました。すると、その言葉を遮る様に、後の席から「教官殿、ユウキ(勇気)です」と言いました。突然の出来事で、教官は睨みつけたものの、「次」と点呼を移し、何もなかった様に終わり授業も済みました。家路につく途中も、家に帰ってからも、誰があの遮って声を出したのか考えましたが分かりませんでした。戦後、この事は私の頭から消えていませんでしたので、同窓会の席でこの話しをしましたが、誰もが「よかったやんか」とそれだけで外に話しはありませんでした。これが男の友情か。人生ではじめて経験した友情―生涯忘れる事はありません。 家に帰り、又じっと考え込む時間が自然に自分の心の中に滲み出てきて、涙が流れ出ました。 (次号に続く) |
近藤悠紀(88歳) |
事業内容 |
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