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千利休の大河ドラマNHKに要望重ねる

オリンピックイヤーに向けて
茶聖おもてなし精神を

ベトナム艦艇が堺港に入港
国立大学に日本センター

竹山修身 堺市長
竹山修身 堺市長
佐藤
 市長さんは、よくご存知でしょうが、加藤さんが努力されてベトナムのビンディン省という地方自治体とつながりが出来て、そことの関係が深まり、日本側の窓口を堺の加藤均総合事務所がつとめるという民間交流のひとつのケースも生まれています。
加藤
 ビンディン省の日本での活動は、私ども加藤均総合事務所が窓口になっており、昨年12月7日には、領事館を借り、ビンディン省の工業団地に関心のある方々を集め、セミナーを開きました。
 あちらは副知事、地元の大学の学長、その他の役人さんが来られて説明を。こちらは清水文孝君という浜寺の小中学校を卒業し、丸紅木材という会社の社長をつとめている方が、現地で10万平方メートルの場所に工場を建設中で、今年の4月に創業予定です。
 そのほか、堺からはサニコンという水質環境の会社があります。あちらは日常の水の状態が悪く、ホテルの蛇口からの水が飲めない。それを飲めるようにして、第一号のホテルを披露したら、テレビ会社が来て、大反響。省の方も病院やホテルなどに利用をすすめることにより、まちの衛生レベルは大改革を果たします。
 これに続いて堺からの進出には、kei’sという企業が活躍。同社は私たちが毎月勉強会を行っている堺都市緑化研究会のメンバーで、有機野菜づくりを現地の6000平方メートルほどの農地を借り、向こうの農民に実致指導し、ようやく軌道に乗りかけているところ。
 ご承知の、手前どものマグロ漁業発展に関する協力事業は、JICA(国際協力機構)の委託事業として2年間活動して、いよいよ終結式。技術の伝承、いろんな機材を省に寄贈しました。さらに、同省が推薦する10隻の指導を強く要望されたので、鹿児島大学と相談の結果、協力することになりました。捕獲されたマグロは日本にも輸入が進んでいますが、他にハノイやホーチミンの日本料理店から要望が多く寄せられています。
竹山  かつて堺が持っていた南への意識というか、南蛮貿易の歴史を本当に今、現代において実現していただいているというのは、うれしいことですね。

加藤
 堺からの会社が4社、日本企業あわせて10社になりまして、日本人会をつくり、いずれは商工会にまで発展させようとがんばっております。
佐藤  ここまで力を入れておられるようですからかなり現地では、日本ファンが増えているんでしょうね。
加藤  むこうの人たちも日本の堺というところへ、行ってみたいという関心を持っている人もかなりあるようです。
 先日、ベトナムの軍艦が、堺に入ることが確定したという報せをうけました。
 

ビンディン省で工場建設
カントー市と堺市が民間交流

3期目初登庁の竹山市長。市民、職員に迎えられる
3期目初登庁の竹山市長。市民、職員に迎えられる
竹山
 ベトナムの軍艦が、今まで日本に来たことがあるんですか。
加藤
 ないんです。国交45周年、総領事館堺移転10周年の記念事業として、私が防衛省統合幕僚長 河野克俊海将の挨拶文を手に、ベトナム人民海軍副司令官と会談して決まったことです。
 防衛省海上幕僚長 村川豊海将の意見として自衛隊と共同訓練を行い、その機会に堺の港へ入りましょう。ということになったんです。夏か秋の実施に向けて調整中です。
佐藤  最近のアジアの極東、難しい空気とはまったく関係なしに、軍艦までがやってくる。
 平和のなかで意外に強い日本。やっぱり経済のパワーがバックアップしているのでは。
加藤  たとえば、ビンディン省の若者たちを、日本の研修制度を活用して、われわれの関係している企業の工場などに送り込んで、技術を身につけていただき、ベトナムビンディン省に戻って働いてもらう。
 日本語も少しできるようになり、通訳の役割も果たせるかも。
 それよりも、現地で日本語を理解できる人を育てたい―と、ベトナムの国立大学に日本語学科をつくってほしいと文部大臣に陳情したら、まず「日本センター」をつくりなさい―といわれ、日本語コースへの道が、ようやくわずかに見え始めたところです。
 

南海高野線を途中下車
晶子や利休の偉業を感じて

堺のランドマーク「さかい利晶の杜」の来場者が100万人を突破した
堺のランドマーク「さかい利晶の杜」の来場者が100万人を突破した
佐藤  あちらの方々の日本への理解が進んでいるように、こちらの堺市民も、「もっとベトナムのことを知っておきたい」ですね。
 何気なく通り過ぎてしまう堺区のメインストリートにある在大阪ベトナム総領事館のビルの存在を、もっと誰にでも知っているように、市役所さんでも、PRに知恵を効かせてほしいです。
 堺に来ているベトナムの方らとの接触の機会も増やせるよう、日越友好協会らのお骨折りで、「ベトナムを知る・学ぶ夕べの会」などを開いてもらえば、いいチャンスになるでしょう。
 あるいは堺の商店街などで、ベトナムの商品を売る店があってもいいのになあーと、言う人もあるようです。
 私も、一昨年、加藤さんらとベトナムへ行ったとき、現地でさまざまな「ランタン」や、農作業をするときに、頭にかぶるローカル色ゆたかな帽子(キャップ)など、お土産品を売っている店があり、いくつか買ってきたことがありました。
 せっかくの姉妹都市の縁も結ぼうかという強いつながりもあるとき、堺の茶や線香、刃物などを売る店をベトナムで開くことも、進めたいではありませんか。
 ところで話は変わって、昨年の総選挙で、幼児保育の無償化について自民党が公約し、このほど政府・与党が認可の検討に入りました。
護衛艦いせ乗員と同後援会(本部 堺市)が神宮参拝を行った(平成29年10月13日)߉��y��̃}�[�`���O�o���h
護衛艦いせ乗員と同後援会(本部 堺市)が神宮参拝を行った(平成29年10月13日)
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