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新たな外国人材受入れ
インドネシア総領事館と協力方針

人材受入に関する協力体制について話し合われた(在大阪インドネシア総領事館で)
人材受入に関する協力体制について話し合われた(在大阪インドネシア総領事館で)

 特定非営利活動法人 堺国際交流協会の加藤均理事長は、株式会社加藤均総合事務所 加藤浩輔社長(大阪ビルメンテナンス協会役員)とともに3月3日、在大阪インドネシア共和国総領事館(大阪市北区)を訪れた。
 同協会と総領事館は、新たな外国人材受入れについて会議を行い、適正な外国人材の活用において協力を固める方針で一致した。

ミルザ・ヌールヒダヤット総領事(右から3人目)と加藤均理事長(右から4人目)、加藤浩輔社長(右から2人目)
ミルザ・ヌールヒダヤット総領事(右から3人目)と加藤均理事長(右から4人目)、加藤浩輔社長(右から2人目)
 特定技能の在留資格に係る制度は、日本の労働市場における深刻な人手不足に対応するために始まった制度。建設や介護、ビルクリーニング、産業機械製造業など14業種での「相当な知識又は経験を必要とする技能」と認められる「特定技能1号」、家族の帯同が認められる「特定技能2号」(建設、造船・舶用工業分野のみ)が新設された。
 同事務所が主に運用するのはビルクリーニング分野。平成27年度国勢調査によると、ビル・建物清掃員の職種では、女性が70.9%、65歳以上の高齢者が37.2%を占めるなど、以前より女性・高齢者を積極的に雇用しているものの、多くの業種における人手不足から女性や高齢者が他分野でも就労機会を比較的多く得られるようになったため、ビルクリーニング分野においても人手不足が加速化していると考えられる。同分野における全国での向こう5年間の受け入れ予定数は最大3万7000人であるのに対して、およそ9万人の人手不足が見込まれており、この数字は過大とはなっていないとされる。
 外国人材の運用における全国的な問題としては、監理団体と送り出し機関との間での不正契約問題や技能実習生の失踪問題などが散見されている。こうした問題は、もちろん不正を行う機関に問題がある一方で、失踪問題などの陰には企業及び外国人材との間に、同制度に対する見解の相違があることも一因となっている。特定産業分野における人材の確保、外国人材の適切な運用を確立するため、またはその制度に対する相互理解を深め、より良い外国人との共生社会を実現するため、総領事館側とのより一層緊密な協力に期待が持たれる。

新型コロナウイルス感染症
『正しい対応を心がけましょう』

堺市 新型コロナ受診相談センター
相談のめやす
 ・風邪の症状や37・5℃前後の発熱が続いている
 ・強いだるさや息苦しさがある など
詳しくは堺市ホームページ参照
TEL 072―228―0239
FAX 072―222―9876

月曜~金曜 9時~20時
土曜・日曜・祝日 9時~17時30分
※右記以外の時間帯は堺市役所時間外窓口(072―233―2800)経由により保健所職員に取り次ぎ

しめやかに
第百十七回
無縁物故者慰霊祭

 「第百十七回無縁物故者慰霊祭」が3月20日春分の日にしめやかに営まれた。
 同慰霊祭は生前、社会のため尽力されたにもかかわらず、看取られる縁者や知人もおられず、この世を去られた方々の霊を慰めようと、株式会社新生社代表取締役、加藤均氏が祭主となり、毎年、春分の日、秋分の日に執り行われている。祀られる御霊は三百三十四柱にのぼっている。
 今回は新型コロナウイルスの影響を受け主催する新生社の葬儀ホール「やすらぎ庵」において、カトウグループ各社の代表者が参列して執り行われた。
 堺市から永藤英機市長の代理として健康福祉局 隅野巧局長、中谷省三教育長の代理として総務部 久保昌功部長が参列、追悼の辞を述べた。
 本光寺の足立英修住職による読経のもと参列者は献花を行い、御霊の冥福を祈った。
 加藤均祭主は「私の生ある限り、この慰霊祭を執り行い続けることをお誓い申し上げます。そして、子どもから若者、長寿の皆様が安心して健康で天寿をまっとうできるような社会を築くため、生涯努力してまいります。どうぞ安らかにお眠りください」と追悼の言葉を捧げた。
祭文を読み上げ御霊の冥福を祈る加藤均祭主
祭文を読み上げ御霊の冥福を祈る加藤均祭主

社説

コロナコントロールしている自衛隊

元海上自衛隊呉地方総監
金沢工業大学虎ノ門大学院 教授

伊 藤 俊 幸

 新型コロナウイルスに関して、河野防衛大臣のツイートが話題を呼んでいます。
 三月十五日には、「本日、一月三十一日に開始した新型コロナウイルス感染症に係る災害派遣活動の終結を命じました。この業務にあたった自衛官で感染した者はおりません。自衛隊病院で引き続き患者の受け入れを行うとともに、今後、自治体で対応が困難な状況が発生した場合には、必要な支援を行ってまいります。」
 その夜には「自衛隊病院、昨日までに百三十三名の新型コロナウイルス陽性患者を受け入れ、百十七名が退院、二名転院、十四名が入院中です。」とツイートされました。
 ここには二つのあまり報道されていない事実があります。一つは、自衛隊に災害派遣命令がかけられていたこと。もう一つは、自衛隊病院で多数のコロナ患者を受け入れている上、旅客船の対応も含め、これまで自衛官は、一人も感染していないということです。
 ウイルスの表面はタンパク質の殻があり、これが鼻や口から体内に入ります。のどなどの細胞表面もたんぱく質ですから、この両者がくっつくと、体内の細胞がウイルスを取り込んでしまいます。
 細菌とは違い、生き物ではないウイルスは、たんぱく質の殻の中に「DNA」などのウイルス設計図だけが入っている病原体です。そのウイルスDNAが人間の細胞内に入ると、体内の細胞は自分のものと勘違いして、ウイルスのコピーを大量生産するのです。その結果細胞は破壊され、ウイルスは外に飛び出します。そしてまた同じことを繰り返すのです。
 一方体内にある免疫細胞は、ウイルスを発見すると、まず体温を上げ、ウイルスが増えるスピードを弱めます。また、免疫細胞を集めてウイルスを分解したり、細胞に侵入できないよう特殊なたんぱく質を作ったりします。
 また鼻の粘液の量を増やし外に押し流そうともします。発熱、のどの痛み、鼻水などのかぜの症状は体がウイルスと戦っている証拠なのです。
 インフルエンザに対するタミフルのような、ウイルスの増殖を止める「抗ウイルス薬」がまだ開発されていない中、自衛隊では、コロナウイルスによる症状の悪化や感染を防止する一定の手段を確立しているのです。