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堺国際交流協会

マスク1万2千枚を
医療・介護施設に寄贈

加藤均理事長から辛 澤氏(右)に感謝状が贈られた
加藤均理事長から辛 澤氏(右)に感謝状が贈られた
 4月10日、特定非営利活動法人堺国際交流協会に同協会及び加藤均理事長と長年にわたり交流のある中国の長江商学院及び清華大学のOBらで結成されたゴルフ倶楽部からマスク1万2千枚が届いた。
 加藤均理事長は、これらのマスクを堺市内の病院・介護施設に寄贈した。寄贈先は、社会福祉法人福生会、医療法人六三会大阪さやま病院、医療法人微風会浜寺病院、長山整形・内科、医療法人社団竹ノ塚皮膚科など。
 マスク寄贈請負人である株式会社ランニング代表取締役の辛 澤氏は「これまで日本の方々には大変お世話になってきました。このような非常事態の中、私には何ができるのかと考えました。困っている皆さんのため、ひいては日中友好のために少しでも貢献できればと思います」と述べ、加藤均理事長は「新型コロナウイルス感染症に関連して、マスクの品薄状態が続いている中、このような温かいご厚意に対して心より感謝申し上げます。寄贈していただいたマスクは、堺市内の病院や老人ホーム等に配布し、有効に活用させていただきます」と感謝の意を表した。

開設10周年
国際交流の更なる飛躍に向けて⑴

堺市立国際交流プラザ

外国人の情報の拠点となっている堺市立国際交流プラザ
外国人の情報の拠点となっている堺市立国際交流プラザ
 本年7月に開館10周年を迎える堺市立国際交流プラザは、市民との協働による国際交流、国際協力及び多文化共生のまちづくりを推進するため、外国人や市民が集う多文化交流の場となっている。
 諸外国や堺の文化・観光・産業などの情報提供を始め、外国語新聞や雑誌の閲覧、言語・文化に関する書籍の貸出、市民や民間団体による各種イベントの案内といった情報発信、在留手続き・労働・医療・福祉・教育など外国籍住民のための各種相談や通訳派遣、国際交流・多文化共生のための活動に係る会議室の無料貸し出し(※事前に登録が必要)などを行っている。
 外国人材の受け入れ拡大を受けて、英語、中国語、韓国語・朝鮮語、ベトナム語、ネパール語、インドネシア語、タガログ語、タイ語、ポルトガル語、スペイン語の11言語での対応が可能となっている。
〈場所〉
堺区中瓦町1―4―24
(堺市EH第3ビル5階)
〈利用時間〉
開館時間 午前9時から午後5時30分(ただし会議室は、月曜日から金曜日に限り午後9時まで使用可)
休館日 土曜日、祝休日(祝日と重なる日曜日を含む)、12月29日から1月3日
〈問い合わせ先〉
堺市立国際交流プラザ
TEL
072―340―1090
FAX
072―340―1091
堺市国際課
TEL
072―222―7343
※駐車場・駐輪場はありません。公共交通機関をご利用ください。

社説

米空母の新型コロナウイルス感染を考える

元海上自衛隊呉地方総監
金沢工業大学虎ノ門大学院 教授

伊 藤 俊 幸

 米空母「セオドア・ルーズベルト」乗組員の感染拡大をめぐり、米海軍がバタバタしています。ことの発端は、三月三十一日に米国二紙が、「乗組員が感染。グアムで下船させ、大半の隔離を依頼」する上級司令部宛のクロージャー艦長のレポート内容が報じられたことでした。艦長は、何故か部外者にもこれを送付したため、上官に届く前にメディアに漏えいしてしまったのです。
 エスパー米国防長官は、当初艦長を擁護する立場でしたが、モンドリー海軍長官代行が艦長解任を決断しました。「迅速な対応を講じなければ乗組員たちが死ぬ」と訴えた艦長のレポートは、深刻さを誇張したもので乗組員の家族らを恐怖に陥れた上、「艦の作戦能力と作戦上の安全性に関する懸念をもたらし、それによってわが国の敵につけ入る隙を与えかねないものだった」との理由で、四月二日付で解任したのです。
 ところが、メディアを中心に、「解任は、乗組員の健康に配慮した立派な艦長に対する無神経で不公平な罰だ」として激しい非難の声が上がったのです。民主党などの上院議員十七人は、国防総省に艦長解任について調査を要求しました。大統領選の最有力民主党候補のバイデン氏も、「解任は権力者に真実を語るとどうなるかを示す恐ろしいメッセージ」と述べるなど、政局化したのです。
 四月七日、モドリー代行は無神経にも同空母乗組員を前に「彼は艦長になるにはあまりにも世間知らずか、バカだった」と演説。発言は問題となり、野党議員から代行の辞任要求の声が上がり、同代行も辞任を余儀なくされたのでした。
 同空母は、三月にベトナムのダナンを五日間公式訪問。その後数十人の乗組員が感染しました。三月十一日にはパンデミックが宣言されていますから、感染リスクを取って寄港に踏み切った艦長の判断ミスと言わざるを得ません。艦長解任は当然だと思います。これまで米空母四隻で感染が確認されており、CBRNE防護・対処も任務としている組織として、許されないミスが続いています。
 現時点で海自艦艇で感染した自衛官はいません。中東派遣中の護衛艦二隻は、上陸も許されず任務に邁進しているのです。