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堺で就職するための総合支援拠点、さかいJOBステーションがサンスクエア堺から中百舌鳥駅前の堺市産業振興センター1階に移転し、5月9日にリニューアルオープンした。
人手不足と言われる中、市内企業からは「アプリを入れるにはどうしたらいいか」「ホームページを更新するのはどうしたら良いか」といった、業務上の困りごとに対応できるデジタルに長けた人材が欲しい、という声が寄せられていた。
また、人材確保に苦戦しており、求職者からの連絡を待つだけでなく「希望する人材を自ら探したい」という声が多いことから、2つの新しい支援をスタートさせる。
1つは「デジタル人材ステーション」。
さかいJOBステーションでは、これまで39歳以下の若年者及び全年齢の女性を支援対象としてきたが、新たにデジタル人材(全年齢)を支援対象に加えた。
メインターゲットは中小企業での活躍が期待できるデジタルの基礎知識がある人材。原則、ITパスポート資格を有する方が対象。
カウンセリングや就職準備セミナー、企業との交流会などを開催し、就職を希望する方と企業との出会いの場を創出する。
2つめは、企業から求職者へアプローチできる「さかいJOBスカウトシステム」。
本人の承諾のもと、希望職種や保有資格などをさかいJOBステーションの会員企業(1,700社のサポーター企業)専用ページに掲載し、企業からさかいJOBステーションを経由して求職者へアプローチできるサービス。
スピーディーに採用できる可能性を広げ、企業の採用活動支援の強化を図る。7月上旬 サービス開始予定。
堺市産業振興センターや堺商工会議所など産業支援機関が集まる中百舌鳥エリアに、さかいJOBステーションが加わり、経営相談や技術開発支援などの支援に加え、新たに人材確保支援を市内企業へ提供する。
中百舌鳥エリアでワンストップの企業支援が実現でき、就業促進と地域経済活性化を図る。
なお、さかいJOBステーションで提供するサービスは、企業向けのものも含め、すべて無料で利用できる。
さかいJOBステーション
新所在地 堺市産業振興センター1階(中百舌鳥駅前)
業務日 火曜日~土曜日(祝日・年末年始除く)
午前10時~午後7時
併設施設 堺ハローワークコーナー(月曜日~金曜日(祝日・年末年始除く)午前10時~午後6時30分)
堺市なぎなた連盟の会長として長年にわたり、日本の伝統文化の一つである「なぎなた」の伝承に務めた加藤利子氏(株式会社 加藤均総合事務所 元取締役顧問)の一周忌に合わせた偲ぶ会が5月14日、ホテルアゴーラリージェンシー大阪堺でしめやかに営まれた。
偲ぶ会には、親族、生前親交の深かった友人をはじめ、なぎなた連盟、事業関係者など30人以上が出席した。温かな雰囲気の中、享年百歳の天命を全うした加藤利子氏を偲んだ。
喪主である加藤博美氏は「生前、母と家族同然にお付き合いいただいた方々に心より感謝いたします。多くの方に支えられ母は自分の人生を全うできたと思います」と感謝の言葉を述べた。
その後、加藤事務所OB会 辻尾耕一代表理事が「元顧問は心が広くやさしい、まさに母のような大きな存在でした」と献盃の挨拶を行い、加藤均総合事務所 加藤浩輔社長は「皆様のおかけで『母の日』に故人を偲べたことを大変うれしく思っております」と閉会の言葉で締めくくられた。
皆さんは「号令」と「命令」と「訓令」の違いをご存じでしょうか? 部下に指示する方法として、自衛隊ではこの三つを明確に使い分けています。
最初の「号令」は、小学校などで行なわれる〝行動指示〟です。「起立! 礼! 着席!」「全隊 止まれ!」など、行なうべき行動だけを伝えるものです。たとえば、「明後日朝八時の名古屋行きの新幹線の切符を買ってきて」という部下への指示は「号令」です。でもこの場合だと、「八時は満席で切符はありませんでした」と帰ってくる可能性があります。
次の「命令」は、〝意図と行動〟の両方を伝える方法です。「明後日十三時からの名古屋の商談にでるから、朝八時の名古屋行きの新幹線の切符を買ってきて」という指示になります。部下は切符を買う〝上司の意図〟がわかっていますから、八時の切符がなくても、十三時の商談に間に合う切符を買ってくるでしょう。「命令」は「号令」よりも〝上司の意図〟、つまり〝行動の目的〟が一緒に伝えられているため、部下は〝自分で考える〟ことができ、上司にとっても満足のいく結果が得られることになります。
そして「訓令」とは、〝上司の意図〟だけを伝え〝手段は任せる〟という指示のことをいいます。「明後日十三時からの名古屋の商談にでるから準備を頼む」という方法です。優秀な部下なら、「名古屋の〇〇さんとは久しぶりにお会いになります。せっかくですからその日の夜は会食されたらいかがですか? 翌朝の東京の会議は午後ですから、一泊されてください。往復切符に加え、お店と宿の手配もしておきます」
この「訓令」で指揮する方法を、「ミッションコマンド」といいます。筆者は呉地方総監でしたが、災害派遣における防衛大臣からの指示は、「人命救助のため必要な措置をとれ」だけです。部隊指揮官は、〝上司の意図〟を聞いて主体的に対処するのです。これは〝フォロワーシップ〟が正しく発揮されている状態であり、民主主義の軍隊で推奨されている方法です。各部隊内でも、下意上達、つまり部下からの「提案を良し」とします。海上自衛隊ではこれを〝リコメンド〟と呼称しています。
先日のWBCで栗山監督は、「キャプテン」をあえて設けませんでした。しかし、ダルビッシュ選手や大谷選手といった大リーガーたちが進んで若い選手を指導し、士気を鼓舞しました。正に〝フォロワーシップ〟の正しい発揮が「侍ジャパン」を優勝に導いたのです。